こんにちは、kamomeです。
あえて挑発的なタイトルにしてみましたが、今回はキーボードについての話です。普段何気なく使っているキーボードについて、その効率性を考えたことはありますか?文字入力の効率が上がれば、仕事のスピードも向上するはずです。その意味で優れているキーボードというのが、今回お話するUS配列のキーボードです。
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あなたが使っているキーボードはなにか
日本でパソコン用のキーボードと言えばJIS配列のキーボードです。ここで配列というのはキーボードのキーをどのように並べるかということであり、JIS配列は日本の国家標準の1つであるJIS(日本産業規格)が策定しているキーボードの配列を指しています。みなさんがよく見たことがあると思われるこんなキーボードですね。
ちなみに、狭義には、その配列に従って作られた日本IBM社により作られた5576-A01型鍵盤というキーボード(にWindowsボタンを追加したもの)がまさに現在の一般的なJISキーボードを表しているようです。
普通に家電量販店でノートパソコンを買ったり、会社に支給されるパソコンのキーボードっていうのは基本コレです。日本に生まれた人なら1度は触ったことがあるでしょうってくらいメジャーなキーボードです。まさに日本人が使うキーボードなわけです。
USキーボードとは
JISキーボードは日本標準のキーボードですが、勿論各国にそれぞれ標準的なキーボードの規格があります。その中でもUSキーボードという米国標準のキーボードは、日本でも比較的手に入れやすいものです。こんなやつです。
JIS配列に比べて、以下のような特徴があります。
- 「かな」の印字がされていない
- 日本語変換周りのキー(半角/全角、変換、無変換)がない
- Enterキーが横長
- 記号の配置がかなり異なる
見た目的には日本語の印字がなくキーが少ないために、全体的にすっきりとした印象となっています。
一方で日本語入力の際に必須の「半角/全角」キーがない、エンターキーが小さいなど実用性には欠けるという言説が流布されている様に感じます。しかし、USキーボードは少しの工夫を加えることで相当に使いやすいキーボードとなると思っています。
USキーボードが優れていると思うたった1つの理由
私は、一部の方[1]かな入力ユーザーを除いて日本語入力者にとってより優れた配列はUS配列だと思います。
その理由は、USキーボードの方がEnterキーが打ちやすいからです。
え?と思いましたかね。だってEnterキーはJIS配列の方が大きいのですから。US配列のEnterキーは小さくて打つのが難しいと感じる人もいるかと思います。しかし、US配列のEnterは小さいけれども横長です。そのために、ホームポジションの右手小指を2マス右に伸ばすだけでEnterに届きます。一方でJIS配列はどうでしょうか?Enterキーが縦に細長くなっているために、ホームポジションの右手小指から3マスの距離に位置しています。
以上により、US配列ではJIS配列より少ない移動距離でEnterを押せるのです。たった1マスの違いではありますが、この違いは大きいです。US配列ではホームポジションを保って無理なくEnterキーを押せるのに対して、JIS配列では少し頑張って伸ばさないとEnterキーを押すことができません。いうまでもなく、ローマ字入力では変換した文字を確定するためにEnterキーを多用します。Enterキーを少ない労力で打つことが出来るUSキーこそ、ローマ字入力に適していると言えるわけですね。
USキーボードの弱点
ただし、本来的にはUS配列は英文を入力するための開発されたものです。そのためUS配列では日本語と英字の入力切替(つまりIMEのオン/オフ)がありません。JISキーボードには「全角/半角」キーがあり、これを押すことで日本語入力と英字入力を切り替えることができましたね。USキーボードではデフォルトで「Alt+` (Mac, linuxではctrl+space)」が「全角/半角」に割り当てられています。ちょっと押しにくいかもしれませんが、そもそも「全角/半角」キー自体も押しやすいものじゃないですし、許容範囲かなと思います。
個人的なおすすめとしては、PCにキーボードカスタマイズソフトをインストールして、割当を変更してしまうことです。例えばスペースの左右にあるキー(WindowsではAltキー、MacではCommandキー)にそれぞれ「全角」と「半角」を割り当てるなどの方法があります[2]これはMacのJISキーボードのデフォルトです。長押しすればAltキーになり、単発で押したらIMEのオン/オフを行うというわけです。ただし、Windowsの場合にはAlt単押でウィンドウのメニューを弄ることはできなくなります。(私はその点を嫌い、Shiftキーに上記の方法を割り当てています)。
なおこういった方法はMacならKarabinerというアプリで簡単に、WinでもAuto Hot KeyやKeyHacというアプリで手間なく設定できます。「うわめんどくさっ」と思われる方は多くいるかもしれませんが、最初の設定の手間だけを惜しめば快適な環境が手に入ります。
一方でJISキーボードでUS配列とおなじような快適さを手に入れようと思うと、記号キーにEnterを割り当てるということをしなければなりません。これは個人的には相当に変態なキーバインドだと思うし、エンターの隣の記号キーを他に割り当てるといった調整作業が必要になります。大変ですね。
あなたがJISキーボードを使うべきたった1つの理由
さて、US配列の優位性は理解していただけたかと思います。それでも、あなたがJISキーボードを使い続ける理由ともなりうる圧倒的な優位性を、JISキーボードは持っています。それは日本での利用者が多いことです。郷に入っては郷に従え。日本ではJISキーボードを使う方が普通なのです。いくらUS配列が良いキーボードでも、JIS配列で文字入力ができないわけではないのです。
家電量販店に売っているノートパソコンも、会社で支給されるパソコンも、友達が使っているキーボードも、みんなJIS配列なんです。US配列は優秀なのに手に入りにくかったり、そもそも会社で認められていなかったり、人のPCを借りると普段と違うタイピング感になってしまったり、というデメリットが存在するのです。
まとめ
US配列は日本語入力をする際にも非常に優れたキーボードです。したがって、無思考でJIS配列を使うのはあまりおすすめしないです。
「会社のPCがJISだから。。。」
「友達に教えてもらいたいから。。。」
などの理由があればJISを使うべきです。タイトルと違うことを言っているようですが、単純にどちらがキーボードとして優れているかを考えれば、圧倒的にUSだということです。ぜひUSを使ってみて、その素晴らしさを体感してみて頂きたい。世界的に見ればUS配列の方が一般的なのですから、いつの日か、US配列が日本を座間する日を、そんな日を夢見て生きています。