こんにちは、kamomeです。
私は現在、線路沿い物件に住んでいます。線路沿い物件に住むかどうか迷っている人のために線路沿い物件のメリット/デメリットを整理して、どんな人におすすめできるか、どういった点に気をつければ良いかをお伝えします。
Contents
結局、線路沿い物件は住むべきか?
まずは結論から、線路沿い物件は万人にお薦めはできないです。ただし、メリットとデメリットを受け入れて納得をして住むのならば良い物件、つまり人を選ぶ物件だと思います。具体的なメリット・デメリットを、箇条書きにすると以下のとおりです。
メリット
- 家賃が相場より安い
- 同条件の物件と比較して駅が近い(ことが多い)
デメリット
- 電車の騒音がうるさい
- 踏切の音がうるさい(ことがある)
- 振動が伝わる(ことがある)
以下で、メリット・デメリットについて詳細にお話していきます。
メリット
まず、線路沿い物件は同条件(間取り、広さ、構造、立地)の物件よりも家賃が安いことが多いです。これは当然ですが、後述するように線路沿いにはデメリットがあるために、それを加味した分家賃が安くなっていることが多いです。1割とまでは行かないかもしれませんが、0.5割くらいは安いような気がしています(なお、データ等による根拠はないです)
そして次に、線路沿いの物件は線路に近いことから駅にも近いことが多いです。もちろん、駅と駅の超ど真ん中にあるような物件は駅からの距離は遠くなってしまう場合もありますが。前述の通り線路沿い物件は家賃が相対的に安いので、比較的安く駅チカに住めるといのが大きなメリットです。どの地域でも駅周辺にはスーパーやカフェなど商業施設が集中しているので、単純にアクセスに便利というだけでなく生活自体の便利さも向上するでしょう。
デメリット
一方でデメリットは言うまでもなく、電車が通過する際の騒音です。電車は種類によっても速度が大きく変わりますが、少なくとも時速50km程度は出ているでしょう。そして全長は20~25m程度はあるのが普通です。それだけの大きさの金属の塊が50km/h、場合によっては100km/hといった速度で家の近くを通過していくので、騒音は無視できないものになります。電車の通過音は大きく、おそらく60db、場合によっては100db程度までの騒音がある場合もあります。これは普通の生活をする上では相当に大きな音であり、大きなストレス源となりえます。
また騒音だけではなく、振動も伝わってきます。鉄筋コンクリート造のそれなりに高層階などであれば違うのかもしれませんが、普通の物件では電車が通過する際の振動も地面を通じて伝わってきます。騒音に比べれば大したことはありませんが、集中しているときなどには気になることも多いでしょう。
そして忘れてはいけないのは、電車に休日はないということです。電車が通らないのは毎日の終電〜始発の間のみで、それ以外の時間は常に電車の騒音を聞きながら生活をする必要があります。場合によっては深夜に貨物列車などが通って24時間電車と共に暮らす必要があるかもしれません。
私の実体験としては、住み始めたときがとにかくキツかったです。電車の音を完全にナメていました。テレビを見ているときにも、ソファでくつろいているときにも、ベッドで横になるときにも、在宅勤務をしているときにも、
「ゴーーーーッ!」
「ガタンゴトン、ガタンゴトン」
「キィーーーーーーー!」
といった音が聞こえてくるのです。テレビは通過中音量をあげなきゃ聞こえないし、ろくにくつろげないし、夜も眠れないし、在宅勤務に集中できない。また踏切が近かったのは、
「カンカンカンカン」
という音も聞こえてきます。踏切の音は危険を知らせる必要があるので、人間が不快だと感じる和音を選んでいます。そんな音が四六時中聞こえてくるのは、とてもストレスでした。また振動についてもPCの画面がやや揺れるというのが気になりましたが、やはり一番のストレス源は騒音でした。
線路沿いの家に住み始めてすぐに、引っ越したことをひどく後悔し、しまいには次の部屋まで探し始め、一ヶ月も住まない内に退去届まで出しました。(その後、色々とあり結局キャンセルして住むことにしました。このへんのことはまた別に記事にします。)
どんな人におすすめか
デメリットをどうしても強く書いてしまいましたが、実際問題として線路沿いって結構家が立ってます。つまり、人が住めない劣悪な環境というわけでは決してないのです。僕が考えるに、線路沿いの物件は以下の人にはおすすめしたいです。
- 騒音があまり気にならない人
- 少し悪い環境でも少しすれば慣れる人
- とにかく家賃が安いことに価値を感じる人
- 長く住むことを前提に、部屋のカスタマイズも厭わない人
まず騒音を気にする程度や、どういう音が気になるかという点には個人差があります。例えば我が家でも、他の部屋の生活音(上階の足音など)を気にするのはどちらかというと僕の方で、妻は全然気づかないということが多かったです。しかし、電車の騒音については妻の方がかなり拒否反応を示していました。部屋の快適性の条件として静けさを求める人は、やはり避けた方がいいでしょう。逆に言えば、騒音が気にならない人には線路沿いの物件は超おすすめです。
次に僕は割とこのタイプでしたが、人間は多かれ少なかれ環境に慣れる生き物です。「線路沿い 物件」などでgoogle検索をするとブログや質問サイトなどに掲載されている体験談が載っていますが、多くの記事で「騒音には慣れる」と記載されています。電車の騒音の場合には「通過しても気づかない」とは行かないまでも、気にならない程度にはなるかと思います。
そして、メリットで述べた家賃が安いという点も大きいです。結局、この世の摂理としていい場所に住むのにはお金がかかります。最低限の基準さえ満たしていれば、「自分はあまりいい場所には住んでいないけど、その分お金を節約できている」と思って納得できるものです。「とにかくいい部屋を」という方には苦しいですが、そうでない方にとってはおすすめかと思います。
最後に、騒音は工夫である程度抑えられます。多少値段のかかる対策も検討すれば、大きく騒音を抑えることも可能です。長く住むことを前提にすれば、多少の出費を我慢してもペイできるかもしれません。もちろんあまりお金をかけすぎると、そもそも線路沿いでない物件を選択すべきという話にもなるのですが、物件というのは一期一会のため、線路沿い以外で気に入った部屋を見つけられない場合もあるでしょう。そういった場合には、騒音対策で妥協するという判断もありだと思います。
内見でチェックするべきポイント
まとめに入る前に、これだけ線路沿い物件を検討している方向けに内見で気をつけておくべき点を書いておきます。それは、電車の音がどれだけうるさいかです。平凡なことではありますが、電車によって発生する騒音は違います。まず、部屋の中で窓を締め切った状態で考えるのが良いでしょう。当然ながら窓を締め切ったときが工夫0の状態での最低騒音レベルとなります。これが気にならない騒音レベルであれば、その部屋はさほど問題がないということになります。チェックすべき音は次の3点です。
- 各駅・急行それぞれの騒音
- 上り・下りなど、走行する線路それぞれの騒音
- 踏切の音
ここでなぜ上り・下りなど、線路の違いによる騒音をチェックすべきかと言うと、線路の接合部で発生する騒音をチェックするためです。電車の線路というのは、複数のレールを並べることで長大な距離が構成されています。したがって、定期的にレールとレールの接合部、線路の切れ目が存在します。この切れ目には構造上の理由で多少の隙間が設けられており、電車が通過する際にはガタンゴトンという音が発生します。これが、非常にうるさい場合があるため注意が必要なのです。
まとめ
以上、線路沿い物件のメリット・デメリットを実体験を交えつつ紹介してきました。いかがでしたでしょうか。本記事は、僕が線路沿いの物件に引っ越したことを契機に、しかもそのデメリットを良く理解しないまま引っ越して公開したことを契機に書いているため、デメリットが強く現れてしまっているかもしれません。しかし今では満足して住めていますし、線路沿いの物件も悪くはないと考えています。皆さんはメリットもデメリットも理解して、「こんなはずじゃなかった」と後悔しない引っ越しができることを、願っています。